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永島慎二の少女

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真崎守の少女

当時の少女といえば、やはりつげ義春だった。
でもつげ義春まんがイコール「少女」というわけでは全然なかった。
オカッパの少女の存在は大きいものがあったが、特別「少女」として、意識しなかった。
つげ義春描くところのオカッパの少女は、いわば健全に愛らしく、そして謎めいて、魅力的であった。
その謎めきは、下手に近づけない格調の高さのようなものがあった。
下世話なイメージを抱かせなかった。
それは森や湖や川などの大きな自然の中の主(住人)として、羽こそないが妖精のようにも思えたからかも知れない。
ミステリアスで、素朴で、ちょっと滑稽なつげ義春世界の中に納まっていて、決して出てくることはなかった。
思えばこんなに危うくない少女の存在というのも珍しいと思う。

「危うい」といえば、池上遼一のセーラー服を着た少女は、まさに「危うい」ものとして描かれていた。
切なく悲しげな目をした少女だった。

彼女は自分自身を見つめている。
自分の肉体と内面を見つめている。
ぼくにとっての少女、いや女子高生へのこだわりも、ここから始まっているといえるのではないか。
でも、これは池上遼一の漫画世界にとって夢の中に出てくる少女だった。
池上遼一はこの少女を主人公にした作品は描かなかった。